水虫の原因は、意外と至るところにひそんでいるということをご存知でしょうか。水虫は感染してしまうので、年齢や性別問わず注意しておく必要があります。
今回は、水虫とは一体どのようなものなのか、原因や感染経路から治療法まで詳しくお話していきます。恐ろしい合併症の危険もひそんでいるので、ご紹介する合併症の症状があらわれている方は、必ず病院などを受診するようにして下さいね。
水虫とは?
水虫というのは、白癬菌による皮ふの感染症とされています。白癬菌が皮ふに入り込み、繁殖することにより、足だけでなく体のさまざまなところに感染する恐れがある感染症です。
白癬菌とは、カビ(真菌)の一種で、恐ろしいのがその潜伏期間の長さなのです。白癬菌の潜伏期間は、およそ5年から10年ほどといわれています。その間、潜伏し続けた菌は、放置することで治ることはなく、治療しなければ取り除くことはできません。
また、水虫になると症状が出るものと思っている方も多いと思いますが、感染に気付かないまま放置してしまっている場合もあるのです。水虫の歴史は意外と長く、日本では大正時代に、すでに水虫を引き起こす白癬菌というカビを分離培養した博士がおり、海外では1890年代に水虫についての研究が開始されているのです。
気になる水虫の原因
では一体なぜそのようなカビに感染してしまうのでしょう。それは以外にも私たちの生活圏内に多くひそんでいたのです。
1.銭湯や足湯
昔ながらの銭湯は少なくなってきてしまっていましたが、岩盤浴なども一緒に楽しめるスーパー銭湯というものは人気を集めていますよね。しかし、銭湯のようにさまざまな人が利用しているところで、菌に感染してしまう可能性もあるのです。
また、足湯などでもその危険性があるので、そういった施設などを利用した場合は、石鹸などできれいに足を洗うようにしましょう。
2.スポーツジムやプール
銭湯と同じように、スポーツジムやプールなどでも感染する恐れがあります。不特定多数の方が利用している場所は、感染する可能性があるということを覚えておきましょう。特に、施設に用意されているスリッパなどは、きちんと消毒がされていない場合、感染する恐れもあります。
3.動物
白癬菌に感染する恐れがあるのは、人からだけではありません。ネコなどから菌に感染した場合、たむしの症状があらわれる可能性があります。もちろん、ネコを触ったからといって、必ずしもそういった感染症になるわけではなく、白癬菌に感染し、症状が出てしまうのは、ある一定の条件を満たしてしまった場合になります。
白癬菌に感染する条件
実は、白癬菌に感染するとき、白癬菌が増殖しやすい状況を作ってしまっていることも原因の一つなのです。
白癬菌は、温度・湿度が高く、丸一日、菌が付着したまま放置しておくことで増殖し、感染しやすいとされています。温度は15度以上で、湿度に関しては70%以上となっています。湿度が高い梅雨の時期などは、室内の湿度が70%をこえることもあるかもしれませんが、毎日抗菌作用のある石鹸などで洗うだけでも増殖を防ぐことはできるのです。
水虫の原因は、白癬菌が増殖し、定着してしまうことで人の皮ふをむしばむ水虫へと変化していきます。毎日入浴し、皮ふを清潔に保つこともとても大切ですよ。
水虫に罹った時の治療法
水虫の症状があらわれてしまったら、すぐに治療を始める必要があります。皮がむける・かゆみがひどいなど、ささいな症状でも早めに検査を受けるようにして下さいね。
水虫の治療法としては、ご自身で気をつけられることは清潔にすることと、蒸れないよう通気性の良い靴や靴下をはくこと、湿度が高いお風呂なども喚起を行い、清潔を心掛ける必要があります。ただ、それは病院などで薬を処方してもらうことが大前提となります。
白癬菌などのカビは、抗真菌薬などを使用し、菌を殺すことで完治させることができるのです。薬局などでも水虫の治療薬は多く販売されていますが、水虫にも、さまざまな種類があるといわれています。それらを薬局にて説明するだけでは、薬剤師の方も症状をすべて把握できるわけではありません。患部の状態をきちんと見せ、治療薬を処方してもらう方が、完治させることができるでしょう。
水虫の原因といわれるカビへの感染は、二次感染を生む可能性もゼロとはいえません。リンパ管炎や蜂窩織炎などといった、細菌感染症にかかる場合もあります。かゆみや皮ふのはがれ、皮がめくれるといった症状があらわれる場合は、水虫を疑い、早めに治療を始めることが大切です。
また、足が水虫に感染した場合、爪水虫になる可能性も高く、水虫患者の多くが爪にも感染してしまっているのです。爪水虫の場合は、爪が厚く濁り、爪の表面の色が黄白色になるなど、異変が起こるため、比較的感染が分かりやすいといわれています。少しでもこういった症状があらわれた場合は、病院にて治療し、完治を目指していきましょう。