睡眠を妨げるむずむず脚症候群の原因と対処法

 

むずむず脚症候群という脚の症状についてご存知でしょうか。全く初耳という方も多いと思います。それもそのはず、このむずむず脚症候群は認知度が非常に低いのです。

むずむず脚症候群が疑われる人は130万人を超えるほどというのに、なかなか認知されない病気なので、治療もできないまま悩み続けている人がほとんどなんです。

脚に違和感があるけど、ハッキリと症状を伝えられないことも、この病気の認知度が高くならない原因とも言われています。もっと多くの人にこの病気について理解されれば、治療を受ける人も増えるのではないでしょうか。

そこでむずむず脚症候群についてご紹介します。
 

 

むずむず脚症候群の症状

むずむず脚症候群は「レストレスレックス症候群」という別名があります。リラックスをしている時に症状が出ることが多く、むずむずと脚の奥の方に違和感を感じることが症状として代表的なことから、むずむず脚症候群と呼ばれています。

具体的に、どのような症状が起こるものなのか。むずむず脚症候群の主な症状を上げてみます。

虫が動くような感覚

眠る時に横になっていると、脚の奥の方でムズムズと虫が動き回るような気持ち悪さを感じてしまい、なかなか寝付くことができない。眠りに入った後にも、むずむずした感じが気持ち悪くて、何度も目が覚めてしまい睡眠を妨げられることがある。

夕方以降に違和感が出る

夕方から夜にかけて、脚がじわじわと妙な感じがして、動くことでその妙な感じが消えていく。ゆっくりとくつろいでいる時に感じるので、リラックスする時間を妨げられる。

睡眠を妨げるむずむず脚症候群の原因と対処法

 

長時間座れない

飛行機など長時間の移動で長く座っていると、むずむずしてしまい脚を動かしたい衝動を抑えることができない。むずむずしたかゆみのような状態から痛みのように強くなることもあり、じっとしていられない。

脚を動かすとおさまる

むずむず脚症候群の特徴として、脚を動かすことで違和感が消えることが多い。軽い症状の時は手でさすったり、マッサージをしたり、脚を組んで交差させるだけでも弱まることがあり、歩き回ると消えることが多いです。

睡眠を妨げるむずむず脚症候群の原因と対処法

 

むずむず脚症候群の原因

むずむず脚症候群は、軽い状態の人は治療が必要な病気だと思わないのでそのまま放置していることがほとんどです。

しかし症状が強く出る場合は、睡眠が十分のとれなくなる恐れがあります。何しろ、夜になると症状が出ることが多いため、身体は疲れていて眠りたいのに、熟睡を邪魔されることがあるので、日中にも疲労感で活動量が低下することもあります。寝不足が続いてしまえば、健康にも悪影響がありますし、集中力の低下で事故の危険も高くなります。

でも、このむずむず脚症候群は何が原因で起こるのでしょうか。原因がわからないと、対策する方法を見つけるのも難しくなります。

むずむず脚症候群の主な原因として考えられるのは以下の4つです。

・遺伝性
・鉄の欠乏
・代謝の異常
・腎臓疾患
・脳内のドパミン神経機能障害

じつは、むずむず脚症候群のハッキリとした原因の解明はされていません。脚に症状が出るけれど、原因の多くは神経に関係しているというのが濃厚なのですが、腎臓の病気がある人や鉄分が不足して貧血を起こす人にも多いというデータもあるため、原因は特定されていません。

ただ、研究は進んでいるので、治療薬の開発もされています。夜なると脚がむずむずして、睡眠障害になっているようなケースでは、薬による治療も行われるようになっています。

 

 

症状が出た時の対処法

むずむず脚症候群の症状は、人によってそれぞれ感じ方が違います。ただ、動かすことで症状が軽減することが多いので、むずむずと違和感を感じた時は早めに症状を抑えるようにしましょう。

長く違和感が続くことは休息を邪魔してしまいます。むずむず脚症候群の対処法をご紹介します。

意識を逸らすこと

脚がむずむずとしてきたら、他の事に集中できるようにしましょう。ゲーム、読書、テレビでも良いので、自分が集中できる好きなことをして、脚の違和感から意識を外すようにします。気になることで余計にむずむずした感じが強くなることがあるので、他に意識を向けることです。

歩行すること

むずむず脚症候群の症状が出るのは夕方以降が多いので、その時間にウォーキングをする習慣を身につけてみましょう。短い時間でも、夕方以降に軽く歩くだけで症状が出るのを予防できることもありますし、症状が出ていても消えることもあります。

お風呂に入ること

むずむずした症状が出た時には、脚を温めると軽くなる人もいれば、熱る感じがあるので冷やすと軽くなる人もいます。それぞれの症状によって効果は違いますが、入浴すると症状が消えるケースもあるので、試してみても良いと思います。

睡眠を妨げるむずむず脚症候群の原因と対処法

 

まとめ

むずむず脚症候群かも知れない?と思い当たることがある方は、一度医療機関で検査をしてみると良いと思います。睡眠障害に繋がることもあるので、睡眠に関する診療を行う精神科、精神内科、心療内科などを受診してみると良い治療が行えるのではないでしょうか。