普段何気なく行っている生活習慣が原因で骨盤を歪めてしまっている方が多く見受けられます。骨盤のゆがみは、下半身太りの主な原因の一つです。歪んでしまった骨盤は、骨盤矯正エクササイズを行って正しい位置へと戻すことで、すっきりした下半身へと導いてくれます。
今回は、下半身がしっかり引き締まる、骨盤矯正エクササイズをご紹介します。
女性の骨盤の仕組み
骨盤がどのような仕組みをしているか知っているという方は少ないのではないでしょうか。
骨盤は一つの骨で形成されているわけではなく、寛骨（腸骨・坐骨・恥骨）・仙骨・尾骨という骨が合わさって形成されているので、もともとゆがみやすいという特徴があります。一般的に言われる骨盤のゆがみは、寛骨と仙骨の間にある関節で起こっています。この関節部分を仙腸関節と言い、女性が出産するときにこの部分が開きます。
骨盤は出産のときだけ開くものではなく、生理周期に合わせても開いたり閉じたりを繰り返しています。生理前になると骨盤が開きだし、生理二日目にもっとも開いた状態になります。開いた骨盤は排卵期になるとキューっとしまります。生理前から生理中にかけて、パンツがキツく感じるのはこのためです。
骨盤と下半身太りの関係
トップスはSサイズかMサイズなのに、ボトムスはLサイズと上下の洋服のサイズが違って悩んでいませんか。上下でサイズが違うと、セットアップなどが購入できなくてがっかりしたという経験がある方も多いのではないでしょうか。
このなんとも厄介な下半身太りの主な原因は、骨盤のゆがみにあります。骨盤がゆがんでしまうと、リンパや動脈を圧迫してしまい、血流や老廃物がうまく排出されなくなってくるので下半身が太くなってしまうんです。
骨盤がゆがむ原因
骨盤をゆがませてしまう大きな原因は、何気ない日常の習慣です。
例えば、立ったときにいつも同じ足に重心がかかっている、バッグをいつも同じ手で持つ、足を組んで座る、横向きに寝るという、何気ない動作が骨盤をゆがめてしまっています。こういった生活習慣以外にも、筋力が低下や過度なストレス、妊娠出産でも骨盤はゆがんでしまいます。
骨盤のゆがみをチェック
骨盤がゆがんでいるかどうかは、自分ではわかりにくいところもありますよね。骨盤ゆがみをチェックする方法を試して、どのようにゆがんでいるのかチェックしてみましょう。
チェック方法は簡単で、目をつぶったまま50回その場で足ふみをします。このとき背筋を伸ばして腕を大きく振り、太ももを高く上げるようにします。また床に印をつけるか、スタート位置が後から分かる様に自分で目印をつけておきましょう。
足ふみが済んだら目を開けて、スタート位置からどれくらいずれているか確認します。スタート位置よりも前にずれた場合は、骨盤が前にずれていて、後ろにずれた場合は、後ろにずれています。前後どちらにずれるタイプの方は猫背が気になっているのではないでしょうか。右へずれた場合は右側にずれて、左へずれた場合は左側にずれています。左右どちらかへずれるタイプの方は、左右の肩が下がっている状態です。
骨盤のゆがみの影響
骨盤がゆがむと下半身太り以外にも影響があらわれます。
便秘
骨盤がゆがむと、大腸の蠕動運動（ぜんどううんどう）が鈍り、便を押し出す力が弱まってしまい、便秘へとつながります。
生理不順
生理周期に合わせて開閉を行っている骨盤がゆがむと、うまく開閉することができなくなり、生理不順が起こったり、辛い生理痛の原因にもなります。
冷え
骨盤がゆがむと、正しい姿勢に必要な腹筋や背筋の筋力が低下します。筋力が低下すると、新陳代謝も低下し、体が冷えやすくなってしまいます。
肩こり
骨盤がゆがんでいるということは、姿勢が悪いということです。姿勢が悪くなると筋力が低下し、慢性的な肩こりを引き起こしてしまいます。
プロポーションが悪くなるだけでなく、骨盤のゆがみは健康面にも大きな影響を与えます。
骨盤矯正エクササイズのやり方
骨盤矯正エクササイズにはいろいろなやり方がありますが、とにかく毎日継続することが大切です。
前後に動かす
足を肩幅に開き、骨盤に両手を当てて、膝をゆるめ、骨盤を前後に動かしましょう。上半身は固定したまま、骨盤だけを動かしましょう。10回をワンセットとして、1日3セットほど行いましょう。
左右に動かす
同じく足を肩幅に開き、骨盤に両手を当てて、骨盤を左右に動かしましょう。上半身が動かないように固定して、骨盤だけを動かしましょう。左右10往復をワンセットとして、1日3セットほど行いましょう。
ぐるぐる回す
こちらも足を肩幅に開いて、骨盤に両手を当てて、上半身を固定して、骨盤だけをぐるぐる大きく回します。左に10回右に10回をワンセットとして、1日に3セットほど行いましょう。
おしり歩き
両足を伸ばして座り、手は胸の前でクロスします。しっかり背筋を伸ばして骨盤を意識しながらお尻で歩きます。前に10歩進んだら後ろに10歩下がります。これをワンセットとして1日3セットほど行いましょう。
下半身痩せは1日にしてならず
骨盤矯正エクササイズは、残念ながら即効性はありません。骨盤をゆがめてしまう原因となっている生活習慣を改め、骨盤矯正エクササイズを行うことで下半身引き締めの効果があらわれてきます。女性の骨盤は男性の骨盤と比較すると、ゆがみやすい仕組みになっていますから、骨盤エクササイズは、まとめて1日1回行うよりも、数回に分けて行う方が効果が得やすいです。キレイに引き締まったボディラインを手に入れましょう。
