エクササイズやウォーキングを頑張っているのに、なかなか下半身が痩せない、反対に無駄に筋肉がついていびつに太くなってしまった、なんてことはありませんか?

下半身が太くなる原因の一つに「姿勢の悪さ」が関係しています。ダイエットを継続しているのに下半身が細くならない場合は姿勢を見直してみましょう。姿勢を改善することでダイエットの効果が出てきます。

今回は下半身のダイエットと姿勢の関係をご紹介いたします。

まずは姿勢をチェック!

まずは自分の姿勢をチェックしてみましょう。大きな鏡の前に横向きに立ってみてください。そして自分が一番楽なポジションをとってみましょう。そのポジションが、あなたの普段の姿勢です。いかがですか?

チェックポイントは首、肩、肩甲骨、骨盤、足首、股関節の6か所です。以下の項目を、主に確認してみましょう。

  • 首や肩の位置が極端に前に出ていない
  • 左右の肩甲骨が浮き出ている
  • 骨盤はしっかり立っている
  • 足首の角度が直角である

これらの項目をすべて満たしていれば問題ないでしょう。しかし気になる項目がある場合は、姿勢が悪く骨盤がゆがんでいる可能性が大きいです!姿勢のせいで下半身太りが助長されているのかもしれません。

姿勢と下半身の関係

姿勢の悪さと下半身太りは大いに関係しています。

猫背や体の重心が右や左に偏っていると、”筋肉を使うところ”と”筋肉を全く使わないところ”がアンバランスに生まれます。筋肉を使うところは無駄に筋肉がついて太くなり、筋肉を使わないところは脂肪になってぷよぷよとした脂肪太りになってしまうからです。

体の上下左右で筋肉のつき方に差があったり、靴のすり減り方が左右対称でない人は姿勢が悪いせいで太っていることが考えられます。特に下半身は体の老廃物が溜まりやすくむくみやすい場所です。姿勢が悪いと下半身の血行が悪くなり、むくみやすくなります。要らないものが溜まっているので、ダイエットを頑張っても脂肪燃焼しにくい状態になってしまうのです。

ダイエットのためにエクササイズを頑張る方もいるかもしれませんね。姿勢の悪さなど、体のゆがみを抱えたままエクササイズを行うと、体のゆがみを助長させてしまうことがあります。ひどい場合は骨盤がゆがみ、脂肪が乗っかって足や腰回りがどんどん太ってしまう原因になります。

姿勢の悪さは下半身太りの原因になるばかりか、ダイエットの効果も得られにくくなるとは驚きですね。姿勢は普段の生活で自然と確立されていくもの。継続して正していくことが必要です。

姿勢は肩こりにも影響してくる

姿勢が悪いと肩こりや頭痛を引き起こします。なぜなら、肩周りの関節や骨が正しい位置からずれてしまうから。

骨や関節がずれると、それらを支えている筋肉が一緒に引っ張られます。不必要に伸びた状態が長く続くことで筋肉が硬く凝り固まります。凝り固まって痛みなどを伴うのが「肩こり」です。猫背になると筋肉が伸ばされた状態が常に続き、慢性的に筋肉が疲労しやすい状態になってしまいます。

さらに、猫背など上半身がゆがんでいると下半身にも影響を及ぼします。猫背で上半身の臓器や骨の位置がずれると胃下垂や骨盤のズレなどを引き起こし、下腹部が出たり下半身全体が太る原因になります。

特に骨盤のゆがみは女性に起こりやすく、太ももや足が太くなる原因です。お尻が大きいのも骨盤が関係しており、骨盤の矯正は下半身ダイエットに重要なポイントです。上半身の姿勢の悪さも、下半身の太り方に関係しているのです。

姿勢が悪くなる理由は?

では姿勢が悪くなる原因はどのようなところにあるのでしょうか?

歩き方

姿勢が悪くなる理由として、歩き方が一番に挙げられます。歩き方は全身のバランスに関係するので、まずは歩き方を鏡などで確認してみましょう。

本来ならば歩く際に、足の裏全体に重心がかかります。重心が前後左右に偏ってかかると、O脚やX脚となり、足の太さがアンバランスになってしまいます。また、足よりも顔が前に突き出いたり、腰が前に反り返っていると力が正しく伝わらず、体型が崩れる要因になります。

座り方

オフィスワークの人に多いのが「頭を突き出した」座り方。腰や背中の位置は椅子の背もたれに沿っているのに、頭部だけが前のめりになっている姿勢です。

頭を突き出した姿勢が日常的になってしまうと猫背になり、そのうち全身が猫背姿勢になることも。長い間頭を突き出した姿勢でいると、悪い姿勢だと自分では気がつけなくなってしまいます。

また座るときに足を組むのもあまり良くありません。骨盤のゆがみを助長させてしまい、その結果背骨のゆがみを引き起こすことがあるのです。

無意識に背中が丸くなることが多い

スマートフォンやパソコンを使っているときなど、無意識に背中を丸くする姿勢をとっていることはよくあります。この姿勢がくせになりラクに感じるようになると、悪い姿勢が習慣になってしまいます。意識して背筋を伸ばすよう心がけましょう。

背中をそらす関節の可動域が狭い

背中を丸めた状態がくせになると、背中をそらす方向に動く関節の可動域が狭くなってしまいます。この状態がひどくなると、背中を伸ばすことが困難になってしまうことも。こうなると自分で直すことは難しくなってしまいます。

関節まわりの筋力の低下

上で述べたように関節の可動域が狭くなると、背筋を伸ばすために必要な筋力が弱くなります。そうするとさらに可動域が狭くなりさらに筋力が低下するといった悪循環に陥ってしまいます。また使わない筋肉は柔軟性を失い、ますます姿勢の悪さが促されます。

姿勢を改善して下半身痩せする方法

姿勢を改善すれば、無駄な脂肪や筋肉は自然と減っていきます。またプロポーションが良くなり、全身の美しさもアップしますよ。

正しい姿勢を知る

悪い姿勢の方は、正しい姿勢がどういうものなのか、まずは感覚的に知っておく必要があります。正しい姿勢を知るには、膝で立ってみることが有効です。床に膝をついて立ってみると、普段姿勢が悪い方でも背筋が伸びた感覚を得ることができます。その状態が正しい姿勢の感覚です。繰り返し行い、体にしみこませましょう。

生活習慣の改善

家でくつろいでいる時や仕事中の癖など、日常の生活習慣にも姿勢を悪くする原因が潜んでいます。そこで毎日の生活の中で意識して欲しいポイントをご紹介します。

・リラックス中にあぐらをかかない
あぐらは骨盤のゆがみを助長させます。

・パソコンを正面に置く(左右どちらかの隅に置かない)
パソコンを左右どちらかに寄せておくと、キーボードを打つときに体がねじれてしまいます。

・カバンを持つ手を交代する
たとえ軽いバッグでも、長時間持っていると体に負荷がかかります。片側ばかりで持つと筋肉の使われ方が偏りゆがみの原因に。持ち変えることで左右のバランスが整えられます

・ハイヒールを履く頻度を下げる
ハイヒールはもともと歩くのに不向きな靴。長時間歩くと足首に負荷がかかりゆがみの原因になります。長時間歩くときは特に、ハイヒールは避けましょう。

・自転車をこぐ時、かかとを真下に落とすようなイメージでこぐ
自転車のペダルをこぐ時、かかとを真下に落とすようなイメージでこぐことで、足首を直角にする癖をつけることができます。

・ペンの握り方を変える
長時間ペンを握っていると、首や肩の筋肉が緊張してしまいます。そこでしばしば握り方を変えるようにすると、筋肉が緊張しにくくなりますよ。

・デスクワーク中に意識的に横を向く
同じ姿勢で長時間パソコンの画面を見ていると、首の周りの筋肉がこってしまいます。10分に1回意識的に顔を左右に動かすだけで首の筋肉がほぐれ、体のゆがみを防いでくれます。

・歩くときに後ろ側にも大きく手を振る
普段歩くとき、腕を意識的に大きく振るようにしましょう。このとき後ろ側にも手を振るよう意識すると、肩の筋肉がほぐれ肩甲骨の可動域が広がります。

このように、あぐらやパソコンの位置など無意識にやっていることが骨盤をゆがませ、下半身太りの原因になっているかもしれません。しかし毎日の生活の中で上記のようなことを意識して行うだけで、ゆがみを防いだり改善したりすることができます。どれも簡単にできることばかりなので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

正しい歩き方

正しい歩き方ができると自然と姿勢が美しくなります。

歩き方で意識するポイントは以下の通りです。

  • 重心を足の裏全体にかける
  • かかとで着地し、つま先を蹴って前進する
  • 歩いている最中は膝を伸ばす
  • しっかりと大股で歩く
  • 体の重心は常にまっすぐに!

つま先で蹴ることや膝を伸ばすことは、あまり意識していない人も多いのではないでしょうか。歩くときはアゴを引いて、頭から足の先までのラインが一直線になるよう意識してみてください。自然と背筋が伸び、膝がまっすぐ伸ばせますよ。

 

正しい座り方

歩き方と同様に、正しい姿勢を身につけるには座り方も改善する必要があります。正しい座り方を身につけると、上半身はもちろんですが、腰回りの骨や筋肉の位置が正しい位置に戻り、下半身痩せにつながります。

正しい姿勢の座り方のポイントはこちらです。

  • 頭部・肩・お尻のラインが一直線
  • 背中は無理のないS字カーブ

正しい座り方だと無駄な力やエネルギーが必要なくなるので、長時間座っていても疲れにくく、手作業もはかどります。ちなみに上半身の状態は正しい歩き方と同じ角度です。正しい座り方は見栄えもよく、仕事をしている風景がより美しくなります。

プチ筋トレで姿勢を正して下半身ダイエット

毎日の生活の中で筋肉を鍛える「プチ筋トレ」。毎日続けることで下半身のダイエット効果が期待できます。姿勢を改善する方法とあわせて行うことで、さらに効果が期待できます。どれも簡単で忙しい方でもできる方法ばかりです。ぜひチャレンジしてみてくださいね。

・床のふき掃除
床のふき掃除は立派な全身運動。筋肉が刺激されダイエットに効果的です。

・しゃがんで立つときかかとを浮かせる
落ちたものを拾う時など、しゃがんで立つ瞬間かかとを浮かせてみましょう。足の筋肉がバランスよく鍛えられます。

・乗り物の中で交互に片足立ち
乗り物に乗っている時間も工夫次第でトレーニングに使うことができます。乗り物の中で立っているとき、左右交互に5秒ずつ片足立ちをしてみましょう。

・なるべく階段を使う
階段の上り下りは、足の筋肉を鍛えるのに効果抜群。股関節周りの柔軟性も高めてくれ、下半身ダイエットの効果も期待できます。

・うつぶせで寝転がる
うつぶせの姿勢は意外と背中の筋肉を使います。その姿勢のまま上半身を上下させると、筋力アップとともに姿勢をよくする効果も期待できます。